ベースのロングスケールとショートスケールとミディアムスケールとは

ベースのロングスケールとショートスケールの違い ベース

ベースにはロングスケールとショートスケールがあるって話、聞いたことありますよね。

でも具体的な違いとなるとイマイチよくわからないって方も多いんじゃないでしょうか。

「長いとか短いとか、どの部分のこと?」
「ミディアムスケールなんてのもあるみたいだけど?」
「どうやって見分けるの?」

というわけで、今回はベースのスケールの違いについてのお話でゴザイマス。

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ベースのロングスケールとショートスケールの違い

ベースにはロングスケールやショートスケールなどがあるんですが、何が違うのかっていうと弦長が違います。厳密にいうとナットからブリッジのサドルまでの長さが違うんです。

ベースのスケールの測り方1

最も一般的なのがロングスケールで、ショートスケールはそれよりも短く作られてます。

実はスケールはこの2種類だけじゃなく色々あって、スケールの長い順だと、

エクストラロングスケール(スーパーロングスケールとも言う)
36インチ / 914.4mm
35インチ / 889mm
ロングスケール(レギュラースケールとも言う)
34インチ / 863.6mm
ミディアムスケール
32インチ / 812.8mm
ショートスケール
30インチ / 762mm
29インチ / 736.6mm

まあ作ろうと思えば何インチでも作れるので、〇〇スケールって線引き自体が結構曖昧だったりします。

あとスケールが短くなるとフレットの数が減ると思いがちだけど、フレットは指板の長さを伸ばせば増やせるんでまた別の問題です。

見た目で判断できる?

スケールの短いベースはボディもそれなりに小ぶりな場合が多いんですが、ボディが小さなロングスケールってのもあるからややこしい。

まずはこちらをご覧ください。

普通のロングスケールのフェンダージャズベースです。

ジャズベース出典:https://shop.fender.com/ja-JP/electric-basses/jazz-bass/player-jazz-bass/0149903582.html

 

続いてはこちら。WarwickのInfinity(ワーウィック インフィニティ)ってベース。
884ミリのスーパーロングスケールです。

ワーウィックのインフィニティ出典:https://www.warwick.jp/rockbass-fortress

こうして比べてみると一目瞭然。
ワーウィックの方がボディは小さいのにナットからブリッジサドルまでの長さが長いことがわかります。

このようにベース全体の大きさとスケールの長さは必ずしも一致するわけじゃないので、慣れるまではパッと見での判断は難しいかもしれません。

ショートスケールやミディアムスケールのメリットとデメリット

メリット

基本であるロングスケールと比べた場合、ミディアムスケールとの差は約5センチ、ショートスケールとなら約9センチ違います。この差はヒジョーにデカイ。

ベースってギターに比べると大きいでしょ?

元々アメリカンサイズなので仕方がないんだけど、手が小さかったり指が短かったりすると結構キツイんですよね。

1フレットまで遠いし、チューニングのペグは回しづらいし。でもスケールが短くなると、そういった悩みも軽減できるってわけです。

ミディアムスケールでも結構弾きやすいんですがショートスケールだともうメッチャ弾きやすい。

ボクの手のサイズは成人男性としてはやや小さめなので、フレーズやポジションによってはストレッチがキツイと感じる事がよくあるんですね。
でもショートスケールだとかなり運指が楽になるので手の負担は確実に減ります。

ボディサイズについても大抵はスケールに合わせて小さくなってるのが多いので、見た目のバランス的にもまとまっています。あと比較的軽いってのもメリット。

テクニカル系の人はあえて短いスケールのものを使う事もあるくらいなので、ロングスケールの大きさに抵抗がある人は選択肢の一つとして考えてみる価値ありです。

無理してロングスケールを使って四苦八苦してるより、ショートスケールやミディアムスケールでスムーズに弾いてる方がかっこいいですしね。

デメリット

デメリットは正直あまり思い浮かばないんですが、強いて言うなら種類が少ないって事くらいですかね。ボクがショートスケールに移行できない理由の一つがこれです。

市場に出回ってるベースの9割以上がロングスケールなので、いざ買おうとしてお店に行っても置いてなかったり、あっても1本だけだったりで比較検討して買うってこと自体なかなか難しい。

それに長く楽器をやってると色々な部分にこだわりが出てくるんですが、その細かな欲求を満たしてくれるショートスケールってのがほとんど無いんですよね。

ちなみに、よく「ショートスケールは低音が出ない」とかって言われてるけど、実際にはそんなことないです。
実際に弾いてみればわかるんだけど、はっきり言って何の問題もありません。

もちろん全く関係ないってワケではないんですけど、そもそも音に関しては色んな要因が絡み合った結果なので、低音の出方をスケールだけのせいにするのは乱暴すぎ。

それよりもピックアップがイマイチだったり調整がちゃんとされてないとかの方がよっぽど影響大です。
事実ロングスケールでもペラペラな音しか出ないのもあるので、そこは先入観にとらわれすぎないようにしてほしいです。

昔はロングスケール以外は全てショートスケールだった?
 
最近でこそ「ロング・ミディアム・ショート」など呼び方が細分化してますが、昔はロングより短いのは全てショートスケールと呼ばれてました。
 
ここからちょっと個人的な話で恐縮なんですが、ボクは以前ヤマハのBBシリーズを3本所有してましてですね、1つがBB-2000でもう1つがBB-VII、でもう一つが貰いもののBB-VIS。
 
このBB-VISが今で言うミディアムスケール(800mm)だったわけなんですが、当時のメーカーのカタログには堂々と「ショートスケール」と明記。
 
ちなみにスケールが短いことなど微塵も感じさせないくらい図太い音がして、それでいて弾きやすいベースでした。
 
あと、知り合いがBB-2000Sってのを持ってて、それもBB-VISと同じ1ピックアップ仕様のミディアムスケールなんですが、なんとプリアンプ内蔵という当時では珍しいアクティブベースでして。
 
試しに弾かせてもらったところ、自分のBB-2000よりも音が良くて愕然としたのを覚えてます。
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ベースのスケールの測り方

最後に、覚えておくと便利な ベースのスケールの測り方をご紹介しておきますね。

冒頭の方でも書きましたが、スケールっていうのはナットからブリッジのサドルまでの長さの事を言います。

ベースのスケールの測り方1

ところがサドルはオクターブチューニング用に前後に動くようにできてるので、常に一定ってわけじゃなく各弦バラバラのため正確な計測は無理。

そこで、ナットから12フレットまでの長さを計って、それを2倍にすると正しいスケールになるというわけです。

ベースのスケールの測り方1

たとえば、ナットから12フレットまでの長さが432mmだった場合、スケールはその2倍の864mm、つまりロングスケールってことです。

ちなみに、1インチは25.4ミリなので、864mmを25.4で割れば34インチということがわかります。これはベースだけじゃなくギターでも同じ。

自分のベースやギターが何スケールなのかわからないって時は参考にしてみてくださいね。

まとめ

まとめておきます。

ベースのスケールの違いは弦長の違い。

パッと見では違いがわからりづらい場合もあるので、そんな時はナットからブリッジサドルまでの長さで確認。

・エクストラロングスケール(スーパーロングスケールとも言う)
36インチ / 914.4mm
35インチ / 889mm

・ロングスケール(レギュラースケールとも言う)
34インチ / 863.6mm

・ミディアムスケール
32インチ / 812.8mm

・ショートスケール
30インチ / 762mm
29インチ / 736.6mm

ショートスケールのメリットとしては、運指が楽なので弾きやすいこと。
デメリットは種類が少ないこと。

「あまり低音が出ない」みたいに言われてますが、そんなことは無いので、手が小さいとか指が短いことで悩んでる人にはおすすめです。

あと、ベース全体の大きさとスケールの長さは必ずしも一致しないので、わかりづらい場合は、実際に寸法を測って測ってみるか、カタログの仕様欄を見るか、もしくはお店の人に聞いてみましょう。

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