昭和といえばまだガールズバンドがキワモノ扱いされていた時代。そんな逆風をもろともせず、低音をブイブイいわしていた女性ベーシストたちがいます。
今でこそガースズバンドや女性のベーシストも珍しくなくなりましたが、その礎を築いたのは間違いなく昭和の先駆者たちであります。
今回は1980年代のガールズバンドで活躍した女性ベーシストたちをご紹介したいと思います。
昭和のガールズバンドでブイブイいわしてた女性ベーシストたち!
渡辺敦子/プリンセス プリンセス
熊本県出身
渡辺敦子さんは元プリンセス プリンセス(PRINCESS PRINCESS)のリーダーでありベーシスト。
もはや女性ベーシストというより女帝ベーシストといったほうがしっくりきます。
スタイルとしては、ピック、指弾き、スラップと、曲によってオールマイティーに弾き分けます。
この人のベースは決して派手じゃないんだけど、すごく曲に沿ってて安定感もあるし、なんか安心できるんですよね。
初期の頃はたしかグレコの派手な色のベースなんかをよく使ってた印象があるんですが、気がつけばスペクターに変わってました。しかもナチュラル。
衣装もベースもイメチェンでしょうか。
2012年に再結成しましたが、4年間の活動をもって惜しまれつつも活動終了。
仙波さとみ/SHOW-YA
東京都出身
SHOW-YAのベーシスト。
今回この記事を書くにあたり、SHOW-YAを紹介していいものかどうか結構迷いました。
というのも、SHOW-YAって現役なんですよ。
ですが、やはり昭和で活躍したガールズバンドを語る上でSHOW-YAを外すわけにはいかないだろうという判断に至りました。
SHOW-YAの結成は1981年ですが、仙波さんはその後のメンバー募集によって85年に加入されてます。
当初はプロモーションの関係か、アイドル的な路線で売り出していてました。
85年のデビュー曲「素敵にダンシング」では今とは全然ちがう、明らかに一般受けを狙ったビジュアルで当時の苦悩ぶりが伺えますが、まあ今となっては貴重と言うか新鮮と言うか。
その後は少しずつ見た目もサウンドもハードなテイストが加味されていきました。
ところで仙波さんって、タッパがある上に当時はパイナップルみたいな髪型だったため、ステージではかなりの存在感がありましたね。
(今はロングのストレートになってますが。)
サウンドに関しても骨太で、これがロックだとばかりにピックでゴリゴリ弾く姿はまさに王道まっしぐらといった感じ。
女性がロックバンドなんてと言われていた時代からの35年ですよ。
途中、ボーカルの寺田さんの脱退やバンドの解散などゴタゴタありましたが、今こうやって再結成を果たし現実にステージに立ち続けている、これって本当にすごいことです。
これからもずっとガールズバンドの指標であり続けて欲しいと思います。
坂口かおる/タンゴ・ヨーロッパ
坂口かおるさんといえば、知る人ぞ知る伝説のガールズバンド、タンゴ・ヨーロッパのベーシスト。
バンド結成は1980年。一歩間違えば70年代のカテゴリーに入れなくてはいけないところでした。アブナイアブナイ。
自らの音楽ジャンルを「ミハー ファンキー」と言い放ち、「オレたちひょうきん族」「笑ってる場合ですよ!」などのバラエティ番組にも出演。
デビュー曲が「きらいDAIきらい」で、そのレコードシングルのB面が「ようちえん時代」。
タイトルからしてコミック路線かと思いきや、びっくりするくらい安定感のある演奏で、当時のガールズバンドとしては飛び抜けてました。
特にサウンド面ではベースが目立ってましたね。
坂口さんが使用していたヤマハのBB2000から繰り出される ぶっっといチョッパーサウンドに感銘を受けました。
あ、チョッパーっていうのは今で言うスラップのことです。当時はそう呼ばれていました。
約4年弱の活動をもってタンゴ・ヨーロッパは解散。その後、チカブーン(CHICA BOOM)というサルサバンドで活躍されてました。
現在はアメリカ人の旦那さんとLAに住まわれていますが、ちょくちょく日本に戻ってきているそうです。
1980年代のガールズバンドで活躍した女性ベーシスト:まとめ
個人的に深く記憶に残っているガールズバンドと言う意味で、とりあえず今回はベーシスト3名のみをピックアップしてみました。
正直、まだままだ紹介しきれていないバンドやベーシストもたくさんいますので、また機会を見つけて追記していきたいと思います。
コメント