ベースやギターのスタンドで迷ってる方、買うなら吊り下げ式のものがおすすめです。
立てかけ式のスタンドに比べると値段は高くなるんですが、それを十分に補うだけのメリットがありますし、ボクも実際に使ってみてそれを実感してます。
今回は吊り下げ式スタンドがいいと思う理由、またベース用・ギター用など違いはあるのか、ということについて語ってみたいと思います。
ベースのスタンドは吊り下げ式がいいと思う理由
倒れにくい
個人的に、吊り下げ式スタンドの最大の魅力は安定感だと感じてます。
立てかけ式の方はというと良くも悪くもシンプルで、どれも大抵 小さくて軽い。
コンパクトというのはメリットでもあるわけですが、楽器を守るという点ではそうとも言えないんですよね。
まずベースの大きさに対してスタンドが小さすぎてバランスが悪いですし、構造的にもU字のパーツ部分にネックをもたれ掛けさせてるだけなので、外れやすくて不安定。
それを防止するため、ネックを固定するゴムバンドがついてたりするんですが、いかんせん全体の重量が軽いので、ちょとぶつかっただけでスタンドもろとも倒れてしまいます。
その点、吊り下げ式のスタンドはヘッド部分でベースやギター本体の重量を支えるという仕組み上、楽器よりも大きくないとダメですし、強度を保つためにはフレームも太くしないといけないので おのずと重くなってくるんですが、それがそのまま安定感につながってます。
吊り下げ式っていっても、ボディの下部はスタンドの脚部にしっかりと接してるためブラブラしたりしません。しかもネック部分がロック式になってるので、楽器だけが前に倒れるなんてことがないんです。
ネックが反りにくい
立てかけるタイプのスタンドに比べると、吊り下げ式のスタンドはネックが反りにくいって言われてます。
ベースのネックは、4本の弦によって常に70~80kgほどのテンションがかかってます。5弦ベースだと85~95kg!
ネックは日々頑張ってこの張力に耐えてるんですが、いかんせん木なので、湿気の影響を受けたり、力負けして反ったりする場合もあるわけです。
でも吊り下げ式のスタンドの場合は、ボディの重みでネックが引っ張られる状態になるのでネックが反りにくいんですね。
ほら、ずっと座りっぱなしだと腰に負担かかったり姿勢が悪くなったりするけど、ぶら下がり健康器にぶら下がると背筋が伸びる、みたいなかんじ。
とはいえ、木が自ら反ろうとする力はハンパなくて、弦が張ってようがいまいが 湿気があろうがなかろうが反るやつは反ります。
なので、吊り下げときゃ絶対大丈夫ってわけでもないし、気休め的なところもあるんですが、少しでもネックのコンディションをキープしたいなら、立てかけ式よりは吊り下げ式のほうが良いであろうことは間違いないです。
実際に楽器店なんかでも比較的値段が高めの楽器は壁面に吊り下げられて、その手前には安価な楽器が 置き型のスタンドに立てかけられてるという「扱いの差」を見ると、そういうことかなと。
まあ陳列スペースの問題だったり、壁面の方が目立つって理由もあるんでしょうけどね。
変わったデザインの楽器にも対応
ベースやギターって、いろんなデザインのがあるじゃないですか。
プレべのようなボディの下のほうが左右対称なものならいいんですが、ジャズベみたいに少し斜めになってる楽器は、ボディを支えるアームの角度とビミョーにしっくりこなかったりするんです。
ましてやフライングV・エクスプローラー・サンダーバード、といった変形楽器の場合は まともに置くこと自体困難。
その点、吊り下げ式ならボディの形とは無関係なので、そういった心配は無用。
唯一無理なのは、スタインバーガーみたいなヘッドレスタイプ。
吊り下げ式はヘッドに引っ掛けるのが前提なので、ヘッドがない楽器はどうしようもないです。
持ち運びに便利
意外かもしれないですが、持ち運びする時は吊り下げ式のほうがコンパクトにまとまります。
よくある置き式タイプのやつって、軽いのはいいんだけど まあかさばるんですよ。
ネックを支えるフレームは上の方が90度に曲がってるし、ボディを置くU字のアームはまあまあデカイし。
しかもアームは折りたためないんで取り外すしかないんだけど、取り外した後どうするよって感じで・・・
結局本体フレームとアームを別々に持っていくことになります。
ギター用やベース用などスタンドに違いはあるの?
ギター用とかベース用とか違いはあるのかって話なんですが、ほとんどのものがギター・ベース兼用です。
吊り下げ式スタンドで有名なHERCULES(ハーキュレス)なんかも名前こそ「ギタースタンド」ってなってますが大体が兼用。
バリエーションが多いので「〇〇専用」みたいのもあるのかなと思いきや、大体が「どっちでも使えるけど どっちかといえばアコギ用」とか、そういう感じです。
楽器屋さんで1,000円いかないくらいで売ってる立てかけ式のやつも 一応高さが調節できるようになってるのでどっちでも使えます。
ただ、前述した通り この手のスタンドはもともとの大きさが小さいので安定感はイマイチ。
特にギターよりもベースのほうが大きいので、よりバランスが悪くコケやすくなります。
あと、1本用ではなく複数のギターやベースを横に並べて置くタイプのスタンドについても基本的にはどちらでも使えるんですが、立てかける間隔がせまいやつだとアコギが置けなかったり、広いやつにエレキを置くと無駄にスカスカになったりするので、買うときは注意が必要です。
そもそもスタンドは必要なのか?
練習が終わったら毎回ケースにしまうし、別にスタンドなんて必要ないんじゃないかって思う方もいるかもしれないですね。
ボクも弾いてない時はケースにしまう派なんですが、でも練習の合間や休憩のときなど ちょっと立てかけて置くのにスタンドがあるとやっぱり便利なんですよ。
椅子やテーブルや壁に立てかけるのは転倒リスクが高いですし、特にジャズベはお尻の部分が斜めになってるんで普通に床に置くとピサの斜塔状態でヒジョーに不安定。
うっかり倒してペグとか折っちゃたら絶対後悔しますし、ギブソン系みたいにヘッドに角度がついてる楽器だとネックがポッキリいく可能性だってありますからね。
まさに転ばぬ先の杖です。お金がないならせめて立てかけ式のやつでもいいから買いましょう。
ベースもギターもスタンドは吊り下げ式がおすすめ:まとめ
ボクも最初は安い立てかけ式のやつを使ってたんですが、たまたまリハスタに置いてあった吊り下げ式を使ってみてこんなにも違うものかとびっくりしまして。
で、部屋のスタンドを吊り下げ式に替えてみたところ、掃除中に倒してしまうということが一切無くなりました。
(それまでは ちょくちょくあった)
ちなみに前出のHERCULES(ハーキュレス)とは違うやつなんですが、これが何気に気に入っておりますので、また機会があれば記事にしたいと思います。
以下、吊り下げ式スタンドのメリット・デメリットをまとめておきます。
メリット
- 倒れにくい
- 変形デザインのギターやベースにも使える
- 持ち運びに便利
デメリット
- 立てかけ式に比べて値段が割高
- ヘッドレスのギターやベースには使えない
立てかけ式、吊り下げ式にかかわらず、ほとんどのスタンドはギター・ベース兼用
楽器を倒して後悔しないためにもスタンドはあったほうがいい
そんなところです。
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