ベースやってると「ルート」っていう言葉、よく耳にしますよね。
「ルート(Root)」とは「根音」、つまりコードの中の一番基盤となる音のこと。
ルートが解ればコードが書かれた楽譜を見ただけですぐに演奏できちゃうんです。
というわけで今回は、ベースのルートについて、初心者さんにも解りやすく説明していきたいと思います。
ベースのルートとは何 ?
バンドスコアなどの楽譜を見ると五線譜の上にアルファベットの記号みたいなのが書いてますよね。
例えばこんな感じ。

この「C」とか「Am」っていうやつを「コード」と言います。
コードとはいくつかの音が組み合わさったもの、つまり和音のことです。
で、この和音の中の一番基盤となる音が「ルート(根音)」ってわけ。
コードを見ればルート音は一発で分かる

コード先頭のピンク色の部分、これがルートです。
・CのルートはC
・AmのルートはA
・FのルートはF
・G7のルートはG
なんとなく法則性がつかめました?
そう、コードの一番左の大文字のアルファベットがルートなんです。
コードの種類って、実はメチャクチャたくさんあって、
例えば「C」の系列だけでも、
C・Cm・C7・Cm7・CM7・C6・C69・C7sus4・Cadd9・Cdim・・・
まだまだあります。
でもこれ、ルートは全て「C(ド)」なんです。
そして「A」も「Am」も「Aナンチャラ」みたいなややこしいコードでもルートは全て「A(ラ)」。
どんなにややこしいコードであっても、ルートは左の大文字のアルファベットだけ見ればOK。
ルート音は12種類しかない
ルート音って全部で12個しかなんです。
C……………ド
C♯(D♭)……ド♯(レ♭)
D-……………レ
D♯(E♭)……レ♯(ミ♭)
E……………ミ
F………………ファ
F♯(G♭)……ファ♯(ソ♭)
G………………ソ
G♯(A♭)……ソ♯(ラ♭)
A………………ラ
A♯(B♭)……ラ♯(シ♭)
B………………シ
ピアノ鍵盤をイメージするとわかりやすいです。

最初に覚えるルート音は7つ
ルートは全部で12種類ですが、最初に覚えるのは7つでOK。
C・D・E・F・G・A・B
先ほどのピアノの鍵盤の白鍵部分ですね。
とりあえず7つ覚えれば残りの5つも何となくわかるようになります。
ここまで理解できたら、あとはこれらの音がベースの指板上のどこにあるのかを覚えるだけです。
ベースでルートを弾くときの指板上の位置
12音の中でメインとなるのが
C・D・E・F・G・A・B、の7音。
ベースの指板上で言うとここ。

C……3弦3フレット
D……3弦5フレット
E……4弦解放
F……4弦1フレット
G……4弦フ3レット
A……4弦5フレット
B……3弦2フレット
これ以外にもC・D・E・F・G・A・B、はあるんですが、ベースでルートを弾く場合、できるだけ低い音を使う方が安定感があるんですね。
なのでひとまず一番使用頻度の高いこのポジションを覚えてください。
全ポジションについては後述します。
♯や♭が付いた残りの5つ音
残りの5つの音は、先ほどのC・D・E・F・G・A・B、の7つのポジションの間に入ってきます。

C♯/D♭……3弦4フレット
D♯/E♭……3弦6フレット
F♯/G♭……4弦2フレット
G♯/A♭……4弦4フレット
A♯/B♭……3弦1フレット
♯(シャープ)や♭(フラット)って何?
♯や♭について簡単に説明しておきます。

♯(シャープ)…半音上がる
♭(フラット)…半音下がる
半音っていうのはベースで言う1フレット分のこと。
なので、Fの半音上のF♯とGの半音下のG♭は同じポジションで同じ音です。
ただし、E←→F、B←→C、はもともと半音の関係にあるので、♯や♭は付きません。
ベースのルート 一覧表
ベースの指板上の全ルートの一覧表をのせておきます。
これ見ると「うわームリ」って思うかもしれないけど、ダイジョブダイジョブ、すぐ覚えられます。
図の赤色で囲ってる部分の音の並びは全く同じになってますよね。
解放(0フレット)~11フレットまでが1オクターブで、12フレット以降は同じパターンの繰り返しになります。
つまり1オクターブ上の音を出したかったら12フレット先を押さえればいいってことです。
「CDEFGAB」と「ドレミファソラシ」どっちを使う?
バンドやってると「CDEFGAB」を使って話すことが多いですが、「ドレミファソラシ」も結構も使います。
って言うか、「CDEFGAB」はコード名ともとれるし 音名ともとれるから曖昧なんですよね。
たとえば「C弾いてみて」と言われても「ドミソ」の事なのか「ド」の事なのかがわからない。
でも「ド弾いてみて」と言ったらもうそれは「ド」でしかない。ハッキリしてるんです。
なので両方を臨機応変に使い分けられるようにしておくのがベター。
そして「Cと言えばド」「Fと言えばファ」といった感じで、この2つををリンクさせて覚えておくと理解が深まります。
ちなみに「CDEFGAB」は英語で「ドレミファソラシ」はイタリア語。
日本語だと「ハニホヘトイロ」。
「1拍目の根音、ホの音で弾いて」とか言ってもまず伝わらないので「1拍目のルート、Eの音で弾いて」と言いましょう。
音名の覚え方と数え方
アルファベットの方は「A」からじゃなく「C」から始まるってとこがミソ。数えるときは「C」からスタート。
たとえば、
「Fm」というコードのルートは一番左のアルファベットの「F」
Cから数えて、
C・D・E・「F」だから
↓
ド・レ・ミ・「ファ」だな、とわかります。
「Amaj7」みたいなコードでもルートは「A」
Cから数えて、
C・D・E・F・G・「A」だから
↓
ド・レ・ミ・ファ・ソ・「ラ」だな、とわかります。
では♯や♭がついたやつはどうなのか?
♯がつけば半音上、♭なら半音下でしたよね。
たとえば、
「F♯m7」のルートは「F♯」
C・D・E・「F」の♯だから
ド・レ・ミ・「ファ」の♯です。
「B♭7sus4」みたいなややこしいコードでもルートは「B♭」
C・D・E・F・G・A・「B」の♭だから
ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・「シ」の♭です。
最初のうちは指を折りながら数えてみてくださいね。
まとめ
まとめておきます。
ルートってのは、コード(和音)の中の一番基礎となる音のことで、コードネームの一番左のアルファベットがそれ。
ルートは全部で12種類。
まずは覚えるのは7つ、
C……3弦3フレット
D……3弦5フレット
E……4弦解放
F……4弦1フレット
G……4弦フ3レット
A……4弦5フレット
B……3弦2フレット
残りの5つは、
C♯/D♭……3弦4フレット
D♯/E♭……3弦6フレット
F♯/G♭……4弦2フレット
G♯/A♭……4弦4フレット
A♯/B♭……3弦1フレット
一覧表を見ながら実際にベースを弾いてみてください。
多分すぐに覚えられると思いますよ。
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