ベースアンプってどんな種類があるの?違いは何?と疑問に思ってる方、結構多いんじゃないでしょうか。
ヘッドやキャビネット、コンボにスタック
チューブにソリッドにプリアンプにパワーアンプ
などなど、アンプにまつわる言葉は思いのほか多く、これがベース初心者さんの頭をややこしくさせてるわけです。
というわけで今回は、ベースアンプの種類や違いについてご紹介していきたいと思います。
ベースアンプの種類ってどんなのがある?
ベースアンプはいくつかの種類に区別ことができます。
形状については「コンボ型」と「スタック型」
構造については「チューブ(真空管)」と「ソリッド(トランジスタ)」
大まかに分けるとこんな感じ。
さらに「ヘッド」や「キャビネット」というのもあったり。
何のこっちゃ さっぱり解らないと思いますので、順番に説明していきます。
ベースアンプでよく聞くヘッドやキャビネットって何?
一般的に「アンプ」と聞くと、あの黒くて四角い箱を思い浮かべる方も多いと思うんですが、本来の意味でのアンプっていうのは音を加工・増幅させる部分の事なんです。
これを「ヘッドアンプ」と言います。
そしてその加工・増幅された信号を音にして出力するのがスピーカー。
このスピーカーを組み込んだ箱を「キャビネット」と言います。
ヘッドアンプとキャビネット、両方を組み合わせないと実際に音を出すことはできないんですね。
ベースアンプにはコンボ型とセパレート型がある
ベースアンプには、前章で説明したヘッドアンプとキャビネットが最初から一体になってるものと別々になっているものがあります。
一体になった物を「コンボ型」
別々の物を「スタック型」
と言います。
コンボ型ベースアンプ
ヘッドアンプとスピーカーが一体式になってるのがコンボ型。
おそらく「自宅用ベースアンプ」と聞いてイメージするのってこのタイプだと思います。
一体型でコンパクトなので、自宅だけじゃなく、ちょっとしたライブ持ち出し用としても便利。
下は5Wくらいから上は500Wくらいまでバリエーションが豊富で、目的にあわせて選びやすいのもメリット。
あと、アンプとスピーカーって相性があるんですが、それも含めて設計されているため音のキャラクターがはっきりしてます。
つまり自分で組み合わせることによる失敗がありません。
スタック型ベースアンプ
ヘッドアンプとキャビネットが別々に分かれてるのがスタック型。セパレート型とも言います。
(スタック=積み上げ、セパレート=分離)
リハーサルスタジオやライブハウスに置いてるベースアンプはこのタイプが多いですね。
好みによって組み合わせを変えられる自由度の高さがメリット。
ただ、ヘッドアンプはともかく キャビネットを豊富に置いてる楽器屋さんってあまりないので、マッチングを試すにも限界があります。
また、ヘッドとキャビネットのそれぞれが良くても、組み合わせによってはイメージと違う音になってしまうリスクもあるってこと。
あとΩ値(インピーダンス)や出力値、接続方法なんかも気にしないといけないから正直メンドイ。
ちなみにヘッドアンプってのはプリアンプ(音を加工)とパワーアンプ(音を増幅)が合体した物のことで、(オーディオの世界ではプリメインアンプって呼んでます)機材にこだわる人はそれぞれをバラでラックに組んだりします。
ヘッドホンアンプ
これをベースアンプと言っていいのかどうか分からないですが、こういうのもあるよって事で。
通常ベースアンプって、ベースとアンプをシールドでつないで音を出しますよね。で、スピーカーから音を出したくないときはさらにヘッドホンをつなぎます。
ヘッドホンアンプアンプは超小型のヘッドアンプみたいなもので、本体にスピーカー部分が無く最初からヘッドフォンで使う事を前提に作られてます。
さらに、ヘッドフォンアンプ本体にジャックがついてるのもあって、それだとベースに直接差せるからシールドが不要。
ギグバッグのポケットに忍ばせておいて、スタジオの待ち合い室やライブハウスの控え室でこっそり練習 なんて使い方もできちゃう。
アンプシュミレーター
アンプと言うからにはアンプなんだろうと思いきや、あくまでシュミレーターです。
平たく言うとアンプっぽい音を再現できるエフェクター。
ベースアンプやギターアンプって、
マーシャルならマーシャルの音
フェンダーならフェンダーの音
アンペグならアンペグの音
といった具合に、アンプ自体に音の個性っていうのがあるんですね。
そんな自分のお気に入りのアンプサウンドを擬似的に作ってくれるんです。
番外編:サンズアンプ
ベースやってると一度は耳にしたことがあると思います。
正式名称は、
サンズアンプ ベースドライバーDI
(SansAmp Bass Driver D!)
名前だけ聞くとアンプなのかDIなのかワケわかんないですよね。
これの正体は、DI機能の付いた手のひらサイズのプリアンプ。
ベースのラインの音はクリアすぎてつまらない、と言う場合にこれを通すことでアンプ的な音を作ることができます。
サンズアンプ単体では音は出ないため、エフェクターやアンプシュミレーター的使ない方をする人がほとんど。
ベースアンプのチューブとソリッドステートって何?
「チューブ」とか「ソリッドステート」とかって耳にした事ないですか?
「真空管アンプ」とか「トランジスタアンプ」って言ったほうが聞き馴染みがあるかも。
アンプは、入ってきた電気信号を増幅させる役割があるんですが、それに真空管を使ってるかトランジスタを使ってるかっていうのが大きな違い。
ここからはチューブとソリッドの特徴についてざっくり説明していきます。
チューブ(真空管)
チューブ(真空管)アンプの特徴として、
・温かみのあるサウンド
軽~いナチュラルな歪みがかかった温かみのある音。
弾いてないときも「ジー」っていう小さなノイズがあるんですが、まあ演奏中は気にならないです。
・重い
正直、ベースアンプのチューブタイプってメチャ重いです。出力的にもギターアンプより大きくなるのでなおさら。
・壊れやすい
見た目に反して結構デリケートなんで、取り扱いには注意が必要。
たとえばSTANBY状態で2~3分 真空管を温めてからメインスイッチをONにしなきゃだめとか、電源切るときはその逆の手順でとか 慎重な扱いが求められます。
電源ONの状態でベースのシールドを抜いたりとかは絶対NG。
あと、真空管部分はガラスで出来てるんで物理的な衝撃には弱い。などなど。
・寿命がある
どんな機械も故障はつきものなんですが、チューブアンプは 部品として使われている真空管自体に寿命があります。
一般的には大体5000時間くらいが寿命って言われてますが、使い方やモノによってまちまち。
素人交換は難しいので専門業者にお願いする必要があっとりと、結構メンテ費用はかかるイメージですね。
ソリッドステート(トランジスタ)
今はほとんどのベースアンプがトランジスタ式。ベースはギターほど音色に歪みとか求めないですしね。
ソリッドの特徴については前出のチューブの真逆と思ってもらえばほぼ間違いないです。
・クリアなサウンド
チューブみたいに甘い歪みとかは無い。 クリアというか素直というか、まあ普通です。
・壊れにくい
特にメンテナンスしなくても壊れる事は少ない。丈夫なのであまり取り扱いに神経質になる必要もない。
・軽い
あくまでチューブに比べてだけど、同じW数ならサイズを小さくできるし その分軽いです。
ベースアンプの違いについて:まとめ
ベースアンプの種類と違いについてご紹介してきました。
簡単にまとめておきますね。
・形状
「コンボ型」と「スタック型(セパレート型)」がある
コンボ型はアンプとスピーカーが一体
スタック型はアンプとスピーカー(キャビネット)が別々
・構造
「チューブ(真空管)」と「ソリッドステート(トランジスタ)」がある
・チューブ(真空管)
温かみのあるサウンド
重い
壊れやすい
真空管は寿命がある
メンテに費用がかかる
・ソリッドステート(トランジスタ)
クリアな音質
故障しにくい
軽い
使い道は人それぞれなので何とも言えないんですが、もし購入を考えてるのであれば ぶっちゃけコンボ型が使いやすいと思います。
一体型なので片方が壊れたらどうするかって問題はあるけど、コンボアンプに関しては壊れる事がかなり少ない部類の機械なので、その点はあまり気にしなくてもいいかなと。
なによりそのコンパクトさと機動性は魅力的。相性や組み合わせ、配線の手間なんかを考えなくていいのもメリット。
あと、最近のベースアンプのほとんどはソリッド。コンボアンプはもとより、リハスタなどにあるスタック式のヘッドも大体そう。
チューブは扱いが難しいし、壊れたらお金かかりますしね。
以上、ベースアンプについての豆知識でした。
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