ベースの弦交換の頻度って、どれくらいが正解かよくわからなくないですか?
しょっちゅう交換するって人もいれば全然替えない人もいたり。
またライブ前に張り替えるとか、逆にライブ前は張り替えないとか。
今回は、ベースの弦交換の頻度や交換時期の目安などについてのお話です。
ベースの弦交換の頻度ってどれくらい?
最初にこれ言っちゃうと話が終わってしまうんだけど、結局は個人の好き好きなんですよね。
人によって張りたての明るい音が好きだったり、逆に古くなって少し詰まったような音が好きだったり。
実はプロの世界でも人それぞれ。
ジェームス・ジェマーソンなんかは全く張り替えなかったそうですし、アンソニー・ジャクソンみたいにレコーディングの1テイクごとに交換するって人もいる。
まあ流石に1テイクで交換はやり過ぎのような気もするけど、多分、弦のメーカーとエンドースしてて使い放題&交換してくれるスタッフがいるんだと思います。
どちらも偉大なベーシストだし、その弦を使ったベースで多くの名演奏を生み出してるわけだからどちらも正解。
特にジェームス・ジェマーソンの特徴でもある「ゴムまりのような音」と表現される独特のサウンドは あの使い古した弦がかなり影響してるはずです。
ベースの弦交換の目安
人それぞれとは言え、他のみんなは大体どのくらいで交換してるのか、どうなったら交換のサインなのか、寿命はあるのか、ってのは気になるところだと思います。
個人的な意見で恐縮ですが、ボクの場合は以下のような不満が出たら換えるようにしてます。
- 高音が出にくくなる
- サスティーンが減る
- 弦の表面がザラザラして手触りが悪くなる
- スラップのサムピングの音が詰まるようになってくる
- 弦が固いと感じるようになる
こういう症状が出だした時を交換の目安にしてます。
ただ、1本のベースを続けて使うときもあれば複数を使い分けるときもあるので「何ヶ月で交換」ってのは決まってません。
それに、使う弦によっても寿命は違ってきますしね。
もっと言えば、使う人が汗っかきだったり部屋の湿度が高かったりすると弦は錆びやすくなります。もちろんベースを弾く頻度によっても変わってきます。
さらに、演奏するジャンルや 使用するベースによっても交換のタイミングって違ってくるんですよ。
演奏するジャンルによって弦交換のタイミングが変わるって?
ボクの場合、その時々で参加してるバンドや曲の構成、スラップと指弾きのウエイトなどによって弦交換のタイミングは全然違ってきます。
例えば、スラップする時って やっぱ新しい弦のギラついた音の方が気持ちいいじゃないですか。特に4弦開放をサムピングした時のジャリーンって音はたまりません。
なので、スラップ頻度が高いバンドの場合は比較的早く替えたくなっちゃう。
逆に、しっとりしたバラード系やアシッドジャズ系のバンドの場合は 丸い落ち着いた音の方がしっくりくることが多いので 弦が古くてもあまり気にならない。
つーか多少死にかけた弦の方が適度にミュートされてて良かったりする事もあるんですよね。
使用するベースによって弦交換のタイミングが変わるって?
先ほど「スラップ頻度が多いバンドの時は早めに弦を替えたくなる」って書きましたが、使用するベースによっては当てはまらないこともあるんです。
最近バンドによってベースを使い分けるようにしてるんですが、インストバンド用に使ってるベースは元々ハイファイな音がする楽器なので、弦が古くなっても不思議と劣化した感じがしないんですよね。
普通、弦を張り替えた時って何かしら感動があるんですが、このベースの場合はそういうのがあんまりない。多分あまり弦に依存しない音作りになってるのかも。
現時点で、実はもう2年以上張り替えてないんだけど、それでもめちゃくちゃブライトな音がするんで全然不満を感じることがない。
普通は半年くらい張り替えなかったら流石に我慢できなくなってくるんですが、これはまだまだ使えそう。ある意味経済的です。
ベースの弦の寿命
繰り返しになりますが、弦が劣化する進行度合いは使い方によってマチマチ。
毎日弾く←→たまにしか弾かない
汗っかきの人←→手カサカサの人
部屋が多湿←→部屋が乾燥しがち
使用ベースが1本←→複数のベースを使い分け
なので、「何ヶ月で寿命」とは一概には言えません。
寿命とは弦がどういう状態になったときのことを言うのか?
一般的には、
- サスティンが減る
- 音抜けが悪くなる
- 切れやすくなる
- チューニングが合いづらくなる
- 錆びが浮いてくる
というような兆候が出だしたら寿命と言われてます。
サスティンに関しては同意。音抜けの悪さは特にスラップの時に感じます。
あと、ベースの場合 弦が切れる事は比較的少ないと思うんですが、まあ古くなると伸び切ってしまい柔軟性もなくなるので、物理的にも劣化してくるのは間違いないと思います。
チューニングが合いづらいってのはボクは感じたことはないです。むしろ全然狂わなくなる気がするんですが。。。
錆びが浮いてくるってのはもう末期症状かと。
ベースの弦を長持ちさせるには
ベースの弦って高いですからね、できれば長持ちさせたい。
ボクが思うに、結局は弦をこまめに拭くのが一番なんじゃないかなって気がします。
練習が終わった後に、弦の表面や 弦と指板の間にタオルを入れてザッと拭いてやるだけで全然持ちが違うんです。
あと、ベースを弾く前に手を洗うのも効果的。汚い手で弾くと当然弦に汚れが溜まりますからね。とにかく手汗&手アカ&ホコリを定着させないこと。
ちなみに、昔「使い古した弦を熱湯で茹でると復活する」という都市伝説がありましたが真偽のほどは定かではありません。
ベースの弦はライブ前に交換したほうがいいの?
弦を交換をするタイミングとして、ライブを一つのきっかけにするのはアリだと思います。お出かけ用に新しい服を買うような感覚ですね。
ただ、弦って交換してからしばらくはチューニングが安定しづらいので、ライブの直前ギリギリに交換するのはあまりおすすめしません。
ボクの場合は前日に交換して そこそこ弾き込んで弦を伸ばしておく、というのをやります。当日あらためてチューニングすればまず問題ありません。
あそうそう、弦を替えたらオクターブチューニングも忘れずにね。
ベース弦の張り替えの時期について:まとめ
結局のところ弦の張り替え時期や頻度については正解ってのがなくて、
「とにかく新しい張りたての弦の音が好き」って人はこまめに張り替えればいいし、「まだ特に交換する必要性を感じない」って人は不満が出てから替えればOK。
でもまあ、あんまり汚い弦を使い続けるのもアレなんで、気分転換を兼ねて新しいものに変えてみるとか、いろんなメーカーのものを試してみるのもいいんじゃないかと思います。
弦交換に慣れておけばイザという時に冷静に対処できますしね。
コメント
初めまして、コメント失礼します。
実は運指の時に弦の擦れる「ギシ!キュ!」と言うノイズ?が多く入って悩んでます…弦はさほど古くはなくフレットも8割は残っていますが異音?は何が原因なのか気になっています。
弾き方の問題なのでしょうか?
因みにベースはJazz Bassを使っています。
原因、解消方などあれば宜しくお願いします。
コメントありがとうございます。
演奏時に弦の擦れる音に悩んでらっしゃるんですね。
これ、バズ音っていうんですが、ベースに関わらず大抵の弦楽器に発生します。
指と弦がこすれるときやフレットに当たるときに鳴るので、誰が弾いても出ますし弦が新しいほどバズは目立ちます。
どうしても気になる場合や、バズのない丸い音がいいという場合は、
・古い弦を使う
・弦高を上げる
・エリクサーなどのコーティング弦を使う
・フィンガーイーズなどのスプレーを使う
参考URL
https://fukazume-bass.com/finger-ease-how-to-use/
などすれば幾分マシになると思います。
ただ、生々しいバズサウンドを好むベーシストは多いですし、特にスラップするときはバズらせてナンボ、みたいなとこもありますし。
あと、おそらく自宅練習のときにバズを感じて気にされていると思うのですが、リハスタのアンプやライブなどでは音量が大きいため、ほとんど気にならなくなると思います。
もし、生音or小さなボリュームで練習しているのであれば、ヘッドホンを使った練習に切り替えてみるといいかもしれません。