たまに「ドロップDチューニング」って表記されてる楽譜を見かけたりしません?
ベースをドロップDにすると曲に重量感が出てかっこ良くなるんですね。
でも今までレギュラーチューニングしかやった事がない人にとっては未知の領域。
いきなり「じゃあこの曲はドロップDで」って言われても、どうやってチューニングすればいいのか分からない事も多いはず。
そこで今回は、個人的にも多用してるベースのドロップDチューニングの仕方を詳しく説明していきたいと思います。
チューナー・実音・ハーモニクス、どのやり方でもOK。あと、簡単にドロップDにできるペグ(秘密兵器)もご紹介しています。
今はまだ必要ないって人も、イザというときのために やり方だけでも覚えておきましょう。
ベースのチューニングのドロップDって何?
ドロップDって何?
ベースの4弦解放の音をEからDに1音下げてチューニングする事だよ。
ドロップDにすると何がいいの?
Eよりも低い音が出せるようになる。あと曲の雰囲気をヘビーにする効果もあるよ。
ハードロックやヘビーメタル系の曲なんかでよく使われてるね。
じゃあ5弦ベースならドロップDにする必要はないの?
いや、ところが必ずしもそうとは言えないんだよね。
欲しいのは解放のD
さっきハードロックやヘビーメタル系の曲に多いって書きましたけど、実はフュージョンなどのインスト系ベーシストにもドロップDを多用する人は多いんです。
ベーシストってKey=Eが好きですよね。なんでかって言うと4弦解放の音が使えるから。
あのドーンとした低音のEが、スラップするときの最大の魅力。特にベースソロの時はのキーは絶対にEで行きたい。
で、曲がKey=Aとかならまだいいんだけど、Key=Dとかになると一番低いルートの音が3弦5フレットか2弦解放なんで、レギュラーチューニングだと軽~い感じになっちゃう。
これは低音担当のベースとしては何ともやるせない。
そこで1音ドロップさせることで4弦解放の音をDにしてしまえってわけ。
つまりドロップDにするもう一つの理由は、
「Key=Dでも解放弦を使ったスラップが出来るから」
なので5弦ベースを使っていても、キーがDの曲をスラップで演奏するときはあえて4弦をDに落としたりします。
そう、欲しいのは5弦3フレットのDじゃなくて4弦解放のDなんだよ。
もちろん運指が変わるんで指やピックで弾くときは頭が混乱するけど、スラップだとオクターブのポジションが押さえやすくなるせいか、むしろ弾きやすかったりします。
このあたりは、ギターがドロップDにするとパワーコードの押さえ方が楽になるのと似ているのかも。
ドロップDにしちゃってテンション大丈夫?
「ドロップDなんかにしちゃって大丈夫?」
「弦のテンション低すぎて弾きにくいんじゃない?」
って心配されてる方、はっきり言ってドロップDくらいなら余裕です。
まあ確かに弦のテンションは下がるんですが、演奏に支障をきたすような感じではないです。
ただ、ドロップCまでいくとかなりデロンデロンになるので、人によっては弾きにくいと感じるかも。
ボクの場合、ベースでドロップCにするシチュエーションが今のところないですし、あったとしても運指がややこしくて脳みそバーンなるのでしませんw
ベースのドロップDチューニングのやり方
レギュラーチューニングだと
- 4弦=E
- 3弦=A
- 2弦=D
- 1弦=G
これが、ドロップDだと
- 4弦=D
- 3弦=A
- 2弦=D
- 1弦=G
となります。違いは4弦だけ。
なので、今のレギュラーチューニングのまま4弦を1音(フレット2つ分)下げるだけでOK。
やり方としては、
- チューナーで合わせる
- 実音で合わせる
- ハーモニクスで合わせる
この3パターン。順番に見てみましょう。
チューナーを使ってドロップDチューニングにする方法
チューニングアプリを使う場合も同様です。
実音を使ったドロップDチューニングの方法
どちらもA(ラ)の音です。普段から実音を聴いて合わせてる人なら簡単ですね。
ハーモニクスを使ったドロップDチューニングの方法
どちらもA(ラ)の音のハーモニクス。
ベースを一瞬でドロップDにできる魔法のペグ
ドロップDチューニングの方法は理解してもらえたと思うんですが、正直 曲によってDにしたりEに戻したりって結構面倒なんですよね。
ところが世の中にはスゴい事考える人がいて、ワンタッチで4弦の音を切り替えられる、夢のような装置を作っちゃったんです。
それがDチューナーと呼ばれてるもの。
HIPSHOT(ヒップショット) っていうメーカーのBass Xtenderというペグなんですが、なんと元のペグと付け替えるだけで一瞬にして4弦をDに落とせる仕様にしてしまうというスグレモノです。
調整次第ではドロップCくらいまでなら可変可能だし、もちろんEに戻すときもレバー操作一つでOK。
最初このDチューナーの存在を知ったときは衝撃でした。
なにせそれまではDに落とす度にハーモニクスでチューニングし直してましたからね。ライブ中にチューニング戻すの忘れて次の曲でアセったこともあります。
でも、このDチューナーを取り付けてからというもの、そういったストレスから解放されました。
実際に装着してるベースがあるので紹介しておきます。
これ本当に便利だし使い方も簡単なんで、頻繁にドロップDに切り替える人や 曲の途中で一瞬Dに切り替えたいという人にはおすすめです。
なお、元のペグのタイプによって型番が細かく分かれてるので、購入する際は自分のベースをよく調べて、間違った種類を買わないよう気をつけてくださいね。
ちなみにこのHipshshot(ヒップショット)のDチューナーはギター用もあるんですが、ギター用Dチューナーならフロイトローズのほうが有名かもしれないですね。
ベースをドロップDにチューニングする方法:まとめ
Drop-Dといっても4弦を通常より一音下げるだけなので、やり方さえ覚えておけば全然難しくはないと思います。
頻繁にE←→Dを切り替える人はDチューナーつける方が断然楽だけど、値段が結構しますからね。悩ましいところです。
慣れればハーモニクスを使って5~10秒くらいで合わせられるようになるので、まずは音を聴いて合わすところから始めてみましょう。
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