ベースのチューニングをハーモニクスで合わせる方法&出し方のコツ!

ベースをハーモニクスでチューニング チューニングについて

ベースをチューニングする際、ハーモニクスで音を合わせられるようになっておくと便利です。

以前の記事ではチューナーを使ったチューニング、実音を使ったチューニングのやり方をお伝えしましたが、今回はその次のステップとしてハーモニクスを使ったチューニング方法を図解入りでご紹介したいと思います。

ハーモニクスって聞くと「良くわからない」「何かムツカシそ~」って思うかもしれないですが、コツをつかめば簡単。

この方法を知っているとイザというときにすごく役に立ちますし、いろいろ応用がききます。
覚えておいて損はないですよ。

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ベースのチューニングで役立つハーモニクス

よくリハ前に「ポン・ポーン、ポン・ポーン」って音を鳴らしながらチューニングをしている人、見た事ありませんか?

あのベースらしからぬ 高くてきれいな音、そうあれがハーモニクスです。

チューニングでハーモニクスを使う理由

実音でチューニングできるのに、なぜわざわざハーモニクスを使うの?

・聴き取りやすい
ベースの低音って、周りの状況によってはかなり聴き取りづらかったりします。また4弦とか5弦とか 低くなればなるほど不明瞭。
でもハーモニクスなら高い音が出るので音程の違いが分かりやすいんですね。

・弦をずっと押さえてなくていい

実音で合わせるとき、ペグを回すには指板から指を離さないといけないですが、そうすると音が途切れてしまいます。

まあ左手で弦を押さえたまま右手をのばしてペグを回す事も出来なくはないですが、ちょっと体勢に無理があってしんどい。

でもハーモニクスなら指を弦から離した状態でも音が鳴り続けます。つまり音を聴きながら左手でペグを回せちゃう。

なので、慣れると断然ハーモニクスを使う方が早くて楽チン。

・デキル人っぽい

半分冗談で半分本当。

とにかくハーモニクスに慣れたら、メチャクチャ早くチューニングを合わせられます。

繰り返しになりますが、弦を押さえたままでなくてもペグが回せるってのは本当にラク。もう実音のチューニングには戻れません。

「作業が早い人=デキる人」というのはどの分野でも成り立つ図式です。

ハーモニクスを使ったチューニングの方法

ベースをチューニングするときの基準音

チューニングの基準となる音はA(ラ)。なのでまずはベースのA(ラ)の音を 正しいA(ラ)の音に合わせないといけないんですが、ここでちょっと注意点。

ベースのA(ラ)の音って、実音で言うと3弦の解放、もしくは4弦5フレットなんですが、ハーモニクスの場合は3弦5フレットの真上の音がA(ラ)になります。

ベースの実音とハーモニクス

実音とハーモニクスでは同じポジションでも押さえる位置や音の出し方が違います。これについては後述しますね。

正確なA(ラ)の音が出せるものって?

ベースの音を合わせるために、基準となるA(ラ)の音が必要になってきますね。
このA(ラ)の音が正確に出せるものとして、

  • 音叉(おんさ)
  • ピッチパイプ
  • チューナーの音叉(おんさ)モード
  • iPhoneなどのスマホ用チューナーアプリの音叉(おんさ)モード
  • ピアノやオルガンなどの鍵盤楽器

などがあります。

例えばバンドのリハのときだったらキーボードの人に「Aの音ちょーだい」って言って、音を鳴らしてもらうのが手っ取り早いです。

できれば減衰する音や揺れる音じゃなく、シンセやオルガン系の「プーーーー」っていうシンプルに伸びる音がいいです。

あと、チューナーの音叉モードなど使うのもお手軽。

「チューナーがあるんだったらチューナーでチューニングすればいいじゃん」というツッコミはごもっともですが、今回はハーモニクスでチューニングするという企画なのでご勘弁を。

チューナー持ってない人はスマホの無料チューナーアプリをダウンロードしてください。

あと、チューニングは生音でも出来なくはないんですが、できればアンプなどにつないで音を出した方が断然聴き取りやすいです。

ベースのハーモニクスの出し方のコツ

チューニングの前にハーモニクスを出すコツや注意点など。

実音で5フレットっていうと普通はフレットとフレットの間を押さえますよね。
でもハーモニクスの場合はフレットの真上、しかも押さえるんじゃ無く”触れる”感じ。

例えば3弦の5フレットのハーモニクスを鳴らすときの左手のポジションはココ
(下図の赤丸のとこ)

ベースでハーモニクスを出す位置

 

フレットの真上を指先で触れておいて

ベースのハーモニクスの出し方1

 

右手で弦を弾くと同時に左手の指を弦から離すのがコツ

ベースのハーモニクスの出し方2

ポーーンというきれいな音が鳴ったら正解。こういうのをナチュラルハーモニクスといいます。

もし音が出にくいときはボリュームをリアピックアップのみにして、弦のリアピックアップ付近を人差し指の爪で引っ掛けるようにして弾くと出しやすいです。

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A(ラ)の音に合わせる

ハーモニクスの出し方も解ったところで、いよいよ音を合わせていきます。

基準音を聞くために、今回もこのコルグ(KORG)のGA-40を使用。
チューナー7

SOUNDボタンで「3A」に設定。周波数調整がある場合は440Hz(ヘルツ)でOK。

「プーーーー」という、これが基準となるA(ラ)の音。この音に3弦5フレットハーモニクスの音を合わせていきます。

ベースで3弦5フレットのハーモニクスを鳴らしたら、チューナーの基準音に合うようペグを巻いていきます。

このとき音だけで合わすんじゃなく、音のうねり・・・を聴いて合わすのがコツ。

「ウァン ウァン ウァン」と音が揺れてたらズレてる証拠なので、そのままゆっくりとペグを巻いていきます。

すると次第に揺れ幅が大きくなっていって、最終的に完全に音のうねりが無くなるポイントがあります。このときが合ってる状態。

このあたりについては前回の記事で詳しく説明してるので、よろしければ参考にしてみてください。

ベースでハーモニクスチューニングをする場合の位置(ポジション)

3弦がチューニングできたら、残った3弦以外の弦を同じ要領で合わせていきます。

ハーモニクスでチューニングする際に使うポジションは下図の通り。

ベースをハーモニクスでチューニング

すでに3弦は合ってるので動かさないようにして、

  • 3弦7Fのハーモニクス(E)に4弦5Fのハーモニクス(E)を合わせる
  • 3弦5Fのハーモニクス(A)に2弦7Fのハーモニクス(A)を合わせる
  • 2弦5Fのハーモニクス(D)に1弦7Fのハーモニクス(D)を合わせる

5弦ベースの場合は

  • 4弦7Fのハーモニクス(B)に5弦5Fのハーモニクス(B)を合わせる

このとき他の弦が鳴っちゃうと正確なチューニングがしづらくなるので、必要ない2本の弦は指で触って音が出ないようにミュートしておきましょう。

合わせ終わったら再度確認

全ての弦を合わせ終わったら、もう一度A(ラ)の音と3弦5Fが合ってるかどうか確認します。

ひょっとしてズレてるかもしれないけど、それって普通。特に弦が新しいとすぐ狂うし なかなか安定しません。

そういうときはまた最初に戻って微調整を繰り返します。

全ての弦が正しい音になったらチューニング完了です。

ハーモニクスを使ったベースチューニング方法:まとめ

お疲れさまでした。

今はチューナーという便利な物がありますが、やっぱりイザというときのために耳で合わせる方法を知っておくにこした事はありません。

特にハーモニクスが使えるようになるとチューニングが楽になりますし、とっさにドロップDにする時など応用が効くので、是非マスターしておく事をおすすめします。

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